ところがベンチャー企業が正しくキャッシュフローを把握するこ
とは、普通にやっていると、至難の業です。
なぜなら 数字を把握する資料が多すぎるからです。
普通の会社にはおそらく、営業管理用の資料、決算書、現金出納
帳、あと、預金通帳とお金にまつわる資料が少なくとも4つはあ
ると思います。
こんな状態では、絶対にキャッシュフローは見えてきません。
「営業管理用の資料では、売り上げが1000万円になっているのに、
請求書は800万円分しか出していないなぁ」
「そういえば先月の未収金って回収できてるんだっけ・・・。」
いろんな資料の整合性を取るだけで一苦労で、事前に月末の
キャッシュを予測することなど不可能です。
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上場企業は、多くの人手やシステム投資をかけてこの点を解決し
ていますが、ベンチャーではそうはいきません。
経理担当者はおろか、社長自身が経理をやっていたりもします。
結局月末近くなると、預金通帳の残高を見ながら、どうしようか
と焦りはじめてしまうのです。
ですが、冷静に考えてみれば、経費の精算や、請求書の発行も
していれば、従業員の給料、家賃の金額だってわかっているのです。
ですから、事前にキャッシュフローを予測するための情報は揃っているんですよ。
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